7ヶ月かかって、「平均より下」のどん底レベルから「平均より上の」下級戦士になりました。
何の話?Apple Watchの心肺機能の評価の話。これが、すごい厳しくて、最低レベルの「低い」とか平気で表示してくる上に、真面目な健康管理の警告までしてくる。iPhoneのヘルスケアってアプリで管理できます。
「平均より上」とは一体どんな身体レベルなんだろうと、ググっても誰も存在しない様子。
そこで、「平均より下」の最底辺レベルから身体を張って「平均より上」になるためにはどの程度の負荷が必要なのか自分でチャレンジしてみました。
その到達までの記録と、その下級戦士の戦闘力を紹介していきます。
使ったのはApple Watch 7(GPSモデル)です。
AppleWatchの心肺機能とは
AppleWatchが測ってくれる心肺機能は最大酸素摂取量(VO2 max)を指標に4段階にランク付されます。
Apple Watchでは早歩き、ハイキング、またはランニングなどの運動を屋外で実行した時に、推定最大摂取量を記録することができます。(できるって事なので、記録されたり、記録されなかったりです。)屋外でランニングやウォーキングをした時に計測されるので、ジムのランニングはノーカウントとなる様です。なんと、このチャレンジはクソ暑い夏のお外で、ランニングをしないと継続的な記録が取れません。
評価基準は年齢性別次第でVO2 maxに対するランク付けが変わります。今回は30代男性ということで、
- 高い(52以上)
- 平均より上(43から52)
- 平均より下(34から43)
- 低い(34以下)
「低い」になると、通知設定次第ではAppleWatchから警告が飛び出し、健康的ではないとお説教をされます。
「心肺機能レベルの低い場合、将来、健康を維持できなくリスクが大幅に高まります。」って。
段々と、コノうるさい警告にうんざりして通知機能をOFFにするのが、一定数はユーザーにいると思います。そんなお母さん以上に厄介なAppleWatchの機能に真っ向勝負します。
今回目指すのが「平均より上」です。
改善策は、
ランニング、サイクリング、、、、心拍数を上げて呼吸を激しくする有酸素運動が、最大の効果を発揮します。だそうです。
激しく運動、だそうです。
Apple Watchの心肺機能の記録のタイミング
屋外でウォーキングやランニング、サイクリングでもいいので、ワークアウトとApple Watchが認識してくれないと心肺機能を測定できません。
経験上、出勤移動や買い物なんかでのウォーキングは屋外ランニングと同じ様な数値を出すので、屋内ジムで鍛えてから屋外散歩などでApple Watchにワークアウトと認識させれば、その時の心肺機能レベルを計測できそうです。
ちなみに、丁寧にApple Watchのワークアウトを起動/終了をしても心肺機能が測定されなかった事が何度かありました。対して、これだけしか動いていないのにって時に測定できていることもあり、もっともらしい数値を出していました。
今回は連続的な記録を取りたかったので、全て屋外ワークアウトでデータ取得しています。
しかも、昼間ランニングをメインでチャレンジしました。
2023年は観測史上記録的な酷暑でしたが、人間の身体って順応するもので、屋外ランニングがキツかった分、日常生活は暑さを克服した状態を維持し続けていたので、結果的に快適でした。
基本スペック:1年前の実績
実施前の1年間のデータは、
ご覧の通りに「平均より下」が8ヶ月の「低い」が4か月と底辺レベルです。
年に2回の春秋は健康診断前で少し運動をする習慣が救いで、「低い」から定期的に救済されて、「平均より下」を上下しています。
最大酸素摂取量最大 38.8
最大酸素摂取量最小 31.7
なお、自己採点で運動は得意な方ですが、仕事は昔から頭脳職であまり動かない。
AppleWatchで心肺機能「平均より上」到達の道のり
始める前(1月から4月)
この4ヶ月ぐらいはロクに運動もせず、仕事>酒>寝る>仕事>酒のループをしていました。
最大酸素摂取量34から35の低水準を推移していました。
34以下が「低い」の水準です。
今回は「平均より下」のどん底になる最大酸素摂取34.3からスタートしました。
5月(2.9UP)
最大酸素摂取量範囲34.3から37.2
慣らしメニューからスタートで、
ランニングの頻度:週2から3回
距離:2から3.5キロ
筋トレ:軽めに週2回の腹筋背筋腕立ての3セット(せいぜい20回レベル)
元が低レベルなので、グイグイ上がる。
6月(2.9UP)
最大酸素摂取量範囲37.2から40.1
慣れてきたので、ランニングと筋トレの負荷をあげていく、
ランニングの頻度:週3回
距離:3.5から5キロ
筋トレ:週2回の腹筋背筋腕立ての3セット(30回レベル)
元が低レベルなので、まだグイグイ上がる。
7月(0.6UP)
最大酸素摂取量範囲40.1から40.7
慣れより、暑さが勝りだす。
ランニングの頻度:週3回
距離:3.5から5キロ
筋トレ:週2回の腹筋背筋腕立ての3セット(50回レベル)
昼間のクソ暑い中でランニングしているので、もちろん運動量が伸び悩む、心肺機能に大きな上昇がない。ダイエットに似て、3ヶ月目の壁が到来しました。
膝と腰が痛くて、無理に距離を稼がず、怪我しないことを重視しました。その分は筋トレで体幹を整えます。
8月(1.0UP)
最大酸素摂取量範囲40.7から41.7
26回も記録があるので、気合が記録されている。
暑すぎてハイになってきた。
ランニングの頻度:週3回
距離:3.5キロ(ごく稀に5キロ、暑すぎて5キロとか危険を感じる)
筋トレ:キツめ週2回の腹筋背筋腕立ての3セット(50-100回レベル)
心肺機能は微弱ながら単調増加を維持している。この時期がフィジカルの絞りがピークになる。日焼けで真っ黒になり、海に通っているとよく勘違いをされた。
9月(1.5DOWN)
最大酸素摂取量範囲41.7から40.2
記録が8回分しかないので、やる気が感じられない。
出張と夏休みで、ランニングの時間を確保出来づに、そのまま怠けてしまう。お酒の飲み過ぎと、お菓子や豪華な食事で体重は4kgUPのリバウンドをする。
ランニングの頻度:月1回
距離:3.5キロ
筋トレ:なし
運動していないに等しい、飲んで食って寝て、最低限の仕事をして遊んでいただけ。
2週間ごとにドカドカと心肺機能のフィジカル貯金が減っていくのがわかる。
10月(1.2UP)
9月から10月上旬もズルズルと、結果、1ヶ月半サボって更に心肺機能が下がって、上旬のデータが抜けています。10月中旬からリスタート
最大酸素摂取量範囲39.6から40.8
5月の慣らしよりマシなレベルだが、体重もリバウンドしてのリスタートでかなり辛い。涼しくなってきた分は楽になっている。リバウンドのリカバリーは早ければ直ぐに戻せると信じてみた。
ランニングの頻度:週3回
距離:3.5から5キロ
筋トレ:週2回の腹筋背筋腕立ての3セット(30回レベル)
9月にサボった分のリバウンドのリカバリーはできず。
11月(3.3UP) 目標の「平均より上」に到達
11/12で目標の43を超える。「平均より上」に到達。
最大酸素摂取量範囲40.8から44.1
怠けた分を取り戻し、再び余裕を取り戻す。涼しくなってランニングが快適になる。
ランニングの頻度:週3回
距離:5から6キロ
筋トレ:週2回の腹筋背筋腕立ての3セット(50回レベル)
サボった分を取り戻すのはが早かった、というか7月から8月の成長が遅かったので、身体に定着していた分が覚醒したのかもしれません。
(達成後に、設定をいじっていたらそれだけで「低い」に2階級ランクダウンしましたが、元に戻したら今までのトレンドに戻りました。)
Apple Watch が心肺機能レベルを推定する仕組み
Apple Watch Series 3 以降では、ワークアウト App で「屋外ウォーキング」「屋外ランニング」「ハイキング」のワークアウトを行っている間に心拍センサーやモーションセンサーを使って VO2 max を推定し、その値を記録できます。Apple Watch では、VO2max を 14 〜 65 mL/kg/分の範囲で推定でき、この値は 20 歳以上の人を対象に検証されています。
- 年齢
- 性別
- 体重
- 身長
- 心拍数に影響する可能性がある薬
ということです。正確な測定には専用の器材が必要なのですが、心拍センサーなどを駆使して推定しているので参考程度となります。
試しに、登録している体重も再入力すると次回の測定結果が大幅に変わる。
ランニングのワークアウトをしていると体重はコロコロと変わっていく、これに追従してワークアウトAppの体重を変更していくと相対的にどうなっているのかが分からなくなるから、体重の変更はあまりしない方が心肺機能のレベル管理がわかりやすい。やるなら徹底的に毎日変更するなら効果的かもしれない。(かなり面倒)
薬の服用を試しにOnにしてワークアウトをしてみる。
心拍数に影響する薬を飲んだとする(実際は飲んでいない)
設定を変えてワークアウトしてみると、推定最大酸素摂取量43.1以上出そうなコンディションで、
11/19は43.1から33.2に急降下した。9.9もDOWNして、「平均より上」から「低い」の範囲になった。
もはや、過補正しすぎている。要するに、Apple Watchは、あくまで推定ということで相対的に評価する分にはそれらしいレベルに評価をしてくれるけど、特殊になってくると当てにならなくなる様です。
これぐらい体重の変更も気分で更新するとガクンと変わる。
心肺機能「平均より上」のコンディション
Apple Watchの評価で心肺機能が「平均より下」の最底辺から「平均より上」の最底辺の下級戦士にランクアップしました。
記録上、心拍数の変化が見られました。歩行時平均心拍数が不必要に上がることがなくなり、110ぐらいだったのが80ぐらいになりました。
歩行時なんかの心拍数が上がりにくく、無駄な汗をかかなくなった気がします。
安静時心拍数も下がり、落ち着いて集中できる気がします。70ぐらいがだったのが50ぐらいになっています。
あとは体感として、
- ランニング速度: 2kmメニューでキロ6:30のペースが、6kmメニューでキロ5:40ぐらいに短縮
- ランニング距離: 5kmは厳しいレベルから、ハーフマラソンは無理なく走れそうなレベル
- ランニングペース: 腕の振りを意識することでペースを自己調整できる様になった。
- 睡眠: 寝つきが早くなり、睡眠時間がかなり伸びた。
- 日常生活: 歩行や階段で身体が軽い。
- フィジカル: 正直、8月が一番仕上がっていた。
- 関節: 7月や8月には感じていた膝や腰の痛みというか疲労蓄積が消えた。(限界を超えた)
正直、20代とかを基準に考えると、これぐらいが当たり前の動きだったが「平均より上」ってレベルでした。あくまで、相対的な指標として、「平均より下」から「平均より上に」ランクアップするのはそれなりにフィジカルにインパクトのあるレベルでした。
維持できるか?って言われると、「辛い」と回答。
以上、7ヶ月通して最大酸素摂取量9.8UPさせたペースはグラフで次の感じでした。
涼しい季節は心肺機能を強化しやすい傾向があるように見えますが、秋は特に夏に鍛えた根性が開花(スポーツマンの合宿現象)しているだけなので勘違いをしないように。たぶん。
今回からわかる「平均より上」に到達するための情報は、
- 「平均より上」に到達するまでの修練期間は半年程度かかる。
- ガッツリ、サボっても再開すれば、巻き返せた。
- 炎天下で暑い中でのランニングはたぶん効率が悪い。根性だけ鍛えられる。(涼しい室内の方が良さそう。)
- 単調に心肺機能が向上するランニングの頻度は週3回、筋トレ週2回で足りた。
- ランニングは5kmぐらいの距離で十分効果がある。
- 強度として、速度はキロ6分を基本とした。坂道は全力ダッシュ(5kmメニューで5回)している。
- 時間はワークアウト1回につき30分前後(体操ウォームアップとダウンは別カウント)
- 上記メニューの継続でまだまだ伸びしろがある。
- 冬季の情報がないので不明
細かいトレーニングメニューは装備品は毎年している禁酒時のブログと同じですのでそちらをどうぞ。
というか2023年秋分の禁酒ブログにこれになっちゃってます。
そう、これ禁酒のついでの話です。
このまま続けば、Apple Watchの心肺機能「高い」を目指して版をレビューします
Apple Watchの心肺機能の測定機能がないと絶対こんなハードな生活改善はしなかったと思う。
これで健康診断とかに自信を持って挑める、と思っていたら悪玉コレステロールが血液検査で引っかかりました。なんでかね?現在通院調査中。
加齢って怖い。
やっぱしApple Watchで心肺機能「高い」(最大酸素摂取量52、あと9必要)まで目指すことにします。
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